目的：推奨締結トルクで使用することの重要性の周知
内容：複数の切削工具メーカの，スクリューオン方式での推奨締結トルクの調査結果を表示しています．
スクリューオン方式は，刃先交換式チップをボディにネジで直接固定する方式です．
そのため，ねじの締結トルクの管理は重要です．
計算してみるとわかるのですが，締結トルクが少し変わるだけで，ねじに発生する軸力は大きく変動します．
また，その大きさは想像以上に大きくなっています．

\( T = k \cdot d \cdot F \)

\( T \)：締結トルク
\( k \)：トルク係数（0.1-0.4；一般的に用いられるのは0.15-0.2）
\( d \)：ねじ径
\( F \)：軸力

もし締結トルクが低いと，刃先交換式チップを，切削抵抗に反して固定することができない可能性があります．
もし締結トルクが高いと，ねじに荷重がかかりすぎて，ねじがすぐに使えなくなる可能性があります．
各社のカタログを調べてみたところ，推奨締結トルクはねじ径で一定なわけでもありません．
ですので，使用する切削工具で推奨されている締結トルクを調べて，それで締結するのが最善だと思います．

スクリューオン方式で使われているねじは，ヘクサロビュラインターナルがほとんどです．
この方式でもトルク管理が可能なものが販売されているのでそれを使うのがいいと思います．