内容:フライス工具の中には,平面方向に送りをかけつつ,軸方向に沈みながらの加工,つまり,傾斜切削が可能な工具があります.
また,工具の送りで円軌道を描きながら,軸方向に送りをかけるヘリカル加工という加工が可能な工具もあります.
こういった工具で実施可能な最大傾斜角やヘリカル加工径は仕様で決まっているため,カタログにその数値が記載されています.
しかし,その傾斜切削時に使う傾斜角と,ヘリカル加工時の加工径は,チップ形状と工具径で定まるので,計算することもできます.
傾斜角は,下図のように,先行刃のさらい刃の終点と,後刃の副切れ刃終点とをつないだ直線のなす角度となります.
つまり,副切れ刃の幅と高さが,傾斜角にとって重要な意味を持ちます.
また,同一のチップであっても,工具径によって傾斜角は変化します.
具体的には,工具径が小さいほうが傾斜角が大きくなります.


ヘリカル加工時の加工径には4種類のしきい値があり,上から順に加工径が小さくなっていきます.
- へそありの最大加工径:コーナRによる突起が底面に残る
- へそなしの最大加工径:底面に突起が残らない最大加工径
- へそなしの最小加工径:底面に突起が残らない最小加工径
- へそありの最小加工径:副切れ刃による突起が底面に残る