最終更新日:2021年07月13日

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フライス加工用の
切削計算アプリ
「ミリングマニアック」の「難削指数」計算機能説明

目的:難削指数の計算,レーダチャート作成,他材質との比較.
内容:材料特性のみから材料の被削性を評価するべく考え出された難削指数の計算を行います.
通常,被削性の評価に用いられている被削性指数は,以下に示す定義のとおり,切削試験を行わないと分からない数値です.
硫黄快削鋼AISI B1112を切削したときに20分の工具寿命が得られる切削速度を\( V_0 \)として,
評価対象の被削材で20分の工具寿命が得られるときの切削速度を\( V_1 \)としたとき,被削性指数は\( 100 \cfrac{V_1}{V_0} \)で計算される.

被削性を知りたいという場合は,初めて削る被削材を削る必要に迫られているということであるにも関わらず,
削らないとわからないというのは結構手間がかかってめんどくさいです.
また,被削性指数は被削材が同じでも,熱処理などの影響によって変わってきたりもするので,
被削性指数が論文などに記載されていたとしても,目の前にある被削材と同じかどうかはわかりません.
そこで,利便性を高めた評価方法として考え出されたものが難削指数です.
硬さ,引張強さ,伸び,熱伝導率,密度,比熱からレーダーチャートを作成し,その形から切削抵抗,切りくず処理,切削温度の傾向を読み取ることで被削性を評価します.

初めて削る被削材の特性が,通常使われている被削材と比べて,どのような被削性を持つかどうかを簡便に比較するためには,レーダーチャートを重ね書きしたりするのが良いです.
しかしながら,それを準備しておくのは手間なので,比較対象となる他の被削材11種の情報を既に入れてあります.

参考資料:
・山根八州男,関谷克彦:難削指数による難削性の評価,精密工学会誌,Vol.70,No.3(2004),pp.407-411.