内容:異なる硬さ評価指標の換算を理論式を使って行います.
各種硬さ指標の測定手法を物理的に解析することで,硬さ指標間の換算式を算出している論文をもとに,硬さの換算を行っています.
しかしながら,換算式が複雑で逆関数の作成が難しいものもあるので,理論計算結果をもとに6次関数や4次関数で近似式を作成し,アプリ内での換算に使っています.
ASTMの硬さ換算表と比べると,換算結果がずれている部分もあります.
換算可能な指標は,以下に示す14項目です.
- 引張強さ
- ビッカース硬さ:HV
- ブリネル硬さ:HB
- ロックウェル硬さ:HRA,HRB,HRC,HRD
- ショア硬さ:HS
- スーパーフィシャルロックウェル硬さ:HR15N,HR30N,HR45N,HR15T,HR30T,HR45T
身も蓋もない話ですが,ASTMの換算結果が知りたい場合は,ASTMの硬さ換算表はインターネット上にたくさんあるので,それを見たほうが早いです.
しかしながら,そもそも硬さの換算自体に正確性がないとされているので,特定の硬さ指標での硬さが知りたい場合は,専用の測定機で測定するのが最も正しいと思います.
参考資料:
・山城貞男,植村幸生:各種押込みかたさ間の換算について,日本機械学会論文集(第1部),Vol.27,No.176(1961)pp.430-438.
・築添正,久門輝正:ショアかたさの理論的解析について,日本機械学会論文集(第1部),Vol.30,No.212(1964)pp.531-538.